企画書の書き方・作り方は?構成例をまとめてみた【Webサイトの施策ケース】

やすのり
こんにちは!「Tekito style」を運営しているやすのり(@98nasi_nori)です。普段は都内でWebディレクター/マーケターなどをしています。

ビジネスサイドやマーケターなどの職につくと、必須でつくるであろう企画書。企画や施策、会社・チームによっても内容が異なることが多く、自己流で作っている方も多いのではないでしょうか。

今回は「企画書ってどう作ればいいの?」という方に向けて、Webサイト・サービスの施策を考えるケースを例に、企画書を書く時に抑えるポイントや構成例をご紹介いたします。

僕も新卒時に入った会社では、企画書のフォーマットなどは当初特になかったので、色々思考錯誤しながら今の形に落ち着きました。今も改善途中ではありますが。

書き方は状況次第で異なると思うので、企画書の一例としてご参考いただけますと幸いです。

企画書の書き方・作り方は?企画の構成例

企画書の全体像を掴むために、まずは構成例をご紹介します。おおよそ下記の要素・ポイントを抑えておけば、最低限運用できるのかなと思います!

【企画タイトル】

  • 1. 企画概要
  • 2. 企画目的・背景 / 目標値(KPI)
  • 3. 現状の課題(As Is)
    – 定量データ
    – 定性データ
  • 4. 仮説(課題と理想の状態、それに対する解決策について)
  • 5. 企画・施策内容
    – コアな機能・導線
    – コンテンツ・テキストの内容
    – 遷移図・ワイヤーフレーム(デバイスごと)
    – UIのアニメーションや挙動
    – フロントエンド / バックエンドの仕様
    – 運用オペレーション
    – 企画・施策の効果計測方法
  • 6. 企画・プロジェクトの進め方
    – スケジュール(企画〜リリース、振り返るタイミング、改善まで)
    – アサインするメンバー
    – 確認・すり合わせの方法 / メンバーの巻き込み方など
    – 撤退基準
  • 7. 企画の振り返り
    – 良かった点 / 改善点
    – 得られた学び
    – ネクストアクション

基本的には上から考えつつ、各要素を行ったり来たりしながら企画案をブラッシュアップしていくイメージですね。

ちなみに後述しますが、僕は企画書を作る時にいきなりパワポとかは使わず、まずメモ帳やgoogleドキュメントなどテキストでざっと書くことが多いです

そっちの方が早いですし、修正も効きます。またしっかり言語化する必要があるので、あやふやな部分も少なくできるかと!

企画書・構成の各項目で考えるポイント

企画書の書き方

企画書の全体像がおおよそ分かってきたところで、構成の各項目についてざっと解説していきます。

1. 企画概要

最初に企画のサマリーをまとめておきましょう。企画目的、施策内容などを一言二言でまとめるイメージです。何をする企画なのか始めにイメージできていると、企画書を共有された人も読み進めやすいです。

2. 企画目的・背景 / 目標値(KPI)

なぜ今回の企画を実施するのか、その目的や背景はしっかり明文化すべきです

そもそも目的がブレたりズレたりすると、企画内容そのものが的外れなことになってしまいます。また関係者間で認識を揃え、足並みを揃えることも大切です。

企画を進めていくと当初の目的からズレてきたり、「そもそもなんでやるんだっけ?」となることもたまにあったり。そういう時に本来の目的に立ち返る意味でも、企画目的はしっかり詰めて整理しておきましょう!

また企画する場合は「この数字をここまで上げたい」というのが念頭にあるケースが多いので、そうした目標値や達成基準なども明記しておきます。

3. 現状の課題(As Is)

目的を達成するにあたり、現状の課題を定量・定性データの双方から分析し、整理します

解析ツールなどを使い、どこのページ・機能・コンテンツなどに課題があるのか、データを元に判断します。

またそれだけではなく、実際にユーザーや現場に近いメンバーへもヒアリングするなど、定性的な面についても課題を洗い出しておきましょう。

また企画内容によっては、自社と競合を比較した場合の課題なども前提としてあると良いですね。

※参考:ユーザーヒアリングについて ↓
【THE GUILD勉強会レポ】ユーザーインタビュー設計ノウハウについて@DMM

4. 仮説

次に、なぜその課題が発生しているのか、定量・定性の面から課題の仮説を立てます。

その課題に対し、どういう状態がユーザーにとってベストなのか、理想状態(To Be)およびそれを実現する解決策の方向性についても仮説を立てていきます。

課題仮説と、理想状態(To Be)・解決策の仮説、この2つの仮説の精度・解像度の高さが、企画の成否を分けるので、企画の肝ともいえる重要な部分です!

「頭が禿げそう……」と思えるほど考え抜くつもりで、仮説立てに挑んでみてください。

5. 企画・施策内容

上記で固めた仮説に対し、具体的に企画・施策の内容を固めていきます。

想定される企画・施策内容によってここの内容は変わってくるので、ここでは詳細な解説はしませんが、Webサイト・サービスの場合おおよそ下記のような要素を洗い出しておくと良いです。

  • コアな機能
  • 対象ページ・導線
  • コンテンツ・テキストの内容
  • 遷移図・ワイヤーフレーム(PC、SPなどデバイスごと)
  • UIのアニメーションや挙動
  • フロントエンド / バックエンドの仕様
  • 運用オペレーション
  • 企画・施策の効果計測方法

割と抜けがちなのが、リリース後の運用オペレーション。リリースすることに必死でリリース後のことを考えておらず、オペレーションが回らない…… なんてことにならないように。

実際にリリースされたあとにどう機能やオペレーションを運用していくのか、そのあたりの仕組みや体制は忘れず想定しておくべきです。

6. 企画・プロジェクトの進め方

企画を実行していくにあたり、どうプロジェクトマネジメントしていくのかも企画者次第です。

色々な要素があるかと思いますが、最低限下記は抑えておきましょう。

  • スケジュール(企画〜リリース、振り返るタイミング、改善まで)
  • アサインするメンバー
  • 確認・すり合わせの方法 / MTGの有無や頻度 / メンバーの巻き込み方など
  • 撤退基準

企画全体のスケジュールはもちろん、デザイナーやエンジニア、決済者など、誰がどのタイミングでどう関わっていくべきかも仕込んでいきます。

企画した内容をどう円滑に進めるか、このあたりの調整は難しいところですが、後々のトラブルやごたごたを防ぐために最初から設計しておくことを推奨します。

7. 企画の振り返り

企画を実施して、そのまま放置されるケースって少なからずありますよね……。そうならないためにも、事前に振り返りの方法やタイミングを定めて、しっかり学びを振り返り次の企画・施策に繋げていきましょう!

  • 良かった点 / 改善点
  • 得られた学び
  • ネクストアクション

企画書を作る時におすすめのツールは?

企画書をどのツールで作るかは、ほんとに人ぞれぞれですし、状況によって切り替えることが多いです。

僕の場合は下記のツールを使っていますね。参考までに!

・ベースとなる企画書の作成
Google Document
※雑にメモする時は、テキストエディタ(Sublime Text、メモ帳)で。

・思考整理+プレゼン / 共有用
Google Slide、Keynote(パワーポイント)

・デザイン(遷移図・ワイヤーフレームの作成など)
Sketch / Adobe XD

・最近気になっている(利用検討中……)
notion

先に述べた通り、僕は企画をつくる時は基本テキストで資料作成することが多いです。社内外のメンバーにも共有しやすいので、Google Documentがおすすめですね!

テキストだと無駄に装飾する必要もないし、シンプルに、早く、しっかり言語化して企画を考えることができます

ただテキストドキュメントだと長くなりがちなので、思考整理やブラッシュアップをしたり、社内外のメンバーの企画内容をシェア・プレゼンするときはGoogle SlideやKeynoteを使います。

デザイン案やワイヤーをつくる時は、何だかんだ使い慣れているSketchが多いです。

人によってはAdobe XDで企画書全てを作る人もいるようで、まぁそのあたりはお好みでどうぞ!

【まとめ】企画書の書き方・構成は事前に押さえると楽!

企画書の書き方・作り方を、Webサイト・サービスの施策を考えるケースを例にご紹介してきました。

どの要素も基本的でシンプルな内容ですが、自分なりのフレームワークをもっておくと企画する時に多少楽になります

企画を考える時はどんな企画内容であったとしても、闇雲に考えず、何を、どの順番で考えるべきか、最初にそこの視点を忘れずに持てると応用が効きますよ。

最後に改めて、企画構成の例のまとめです ↓↓

【企画タイトル】

  • 1. 企画概要
  • 2. 企画目的・背景 / 目標値
  • 3. 現状の課題(As Is)
  • 4. 仮説
  • 5. 企画・施策内容
  • 6. 企画・プロジェクトの進め方
  • 7. 企画の振り返り

みなさんもより良い企画書の書き方や構成例があれば、ぜひシェアしてくれると喜びます!
それでは!

本記事とかぶる内容が多いですが、企画を考える際は下記記事も参考に!
【改善施策】企画立案の7ステップと考え方・進め方のコツ|Webサービス/アプリ

ABOUT US
やすのり
マーケター/ プロダクトマネージャー(@98nasi_nori )。ときどき旅人な91年生まれ。早稲田大学卒。都内ベンチャー企業にてマーケティングマネージャー、WebプロダクトのUI/UX改善の企画・PMなど担当。もともとWebライター・編集者。開発やデザインも細々と勉強中…。フルリモート勤務中。学生時代は1年間の世界一周経験あり(過去約40ヶ国訪問)。お気に入りの国はベトナム、モロッコなど。好物は家系ラーメンとタピオカ。
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